紅葉で色づいた日光を1泊2日でツーリングしました。本記事は、わたらせ渓谷鐵道の終着駅「間藤駅」から旧国道122号線で細尾峠を越え日光までサイクリングした1日目の記録(2021/11/2)
旅の計画
2018年の11月には、日帰りでわたらせ渓谷線に沿って紅葉を楽しむライドをした。この時は早足になってしまい忙しかったので、今回は1泊2日の旅を計画。1日目はわたらせ渓谷鐵道に乗車して終着駅の間藤駅まで輪行して、旧国道122号線で細尾峠を越えて日光までじてんしゃで。2日目は日光から例幣使街道を走って新鹿沼駅から輪行で帰京する計画だ。
ルート
1日目がグリーンのルート、2日目が紫のルートを走った。
廃線跡を辿る
間藤駅から1.9km先の足尾本山駅までは、かつての国鉄時代の足尾線の貨物専用の線路が伸びていたが、現在は廃線となっている。その廃線を跡を辿ってみた。
踏切跡
間藤駅から銅街道と呼ばれる県道250線を北上していくと400メートルほど走った先に、道路と廃線が交差した場所が現れる。この場所に当時の踏切(警報機)がそのまま残されている。
廃線のレールは渡良瀬川の上流部にある松木川の右岸に沿って北に伸びているが、立入禁止となっていたため近づくことはできなかった。
南橋橋
さらに松木川に沿って北に進むと、南橋橋(なんきょうばし)という橋があったので右岸に渡ってみる。
駐車場のような場所があり、その奥に廃線のレールが残っていた。1987年まで営業を続けた足尾線の貨物用の線路だ。
この先は立入禁止となっていたので廃線跡を辿ることができなかった。しかたなく南橋橋から県道250線へ一度戻る。
古河橋と出川鉄橋
県道250線を松木川に沿って北上していくと古河橋がある。
古河橋の向こうには、足尾線の出川鉄橋も見える。
そして、出川鉄橋は足尾線の終着駅である「足尾本山駅」へと通じている。
橋の手前で写真を撮ろうとしたら、大きな猿が悠々と歩いてきた。こちらを見ることもなく(笑)
古河橋を渡ると本山製錬所があり、敷地内に「足尾本山駅」がある。ここも立ち入りが禁じられていて廃駅を見ることはできなかった。
ちなみにこの古河橋は国の重要文化財に指定されている。
廃線を辿ったのはここまで。立入禁止の場所が多くなかなか廃線の確認をすることが難しかった。
大煙突
少し先に足尾製錬所の煙突がそびえ立っていた。かつて工場から排出されていた亜硫酸ガスの影響で、周囲は緑が少ない荒廃した感じの風景になっている。1989年に製錬所が操業停止となった後、大煙突や一部設備は近代化遺産として保存されることになったようだ。
余談だが、松木川上流には松木渓谷という景勝地があり、過去の煙害や山火事の影響で岩肌があらわになった山並みが続くその様は「日本のグランドキャニオン」と称されているようだ。見に行ってみたいものだ。
旧国道122号線へ
さて、ここからは紅葉狩りのサイクリングだ。
一旦、県道250線を間藤駅方面に戻り、「田元」信号から国道122号線へ乗り換える。時刻は12時30分。
渡良瀬川に注ぐもう一つの上流の川が神子内川(みこうちがわ)。
この神子内川に沿っている国道122号線を黙々と6kmほど上ると、旧国道122号線への分かれ道が現れる。
長い長い峠道案内図と表示された案内板には次のように書かれていた。
この峠は、昭和53年、日足トンネルが開通し現在の国道ができるまでは、日光市と足尾町を結ぶ大動脈でした。(中略)しかし、時代の流れからか、昭和48年、足尾銅山の閉山とともにこの峠道の交流も徐々に薄れてきて、日光と足尾を結ぶ主要道路が、日足トンネルの開通に伴い、人々の生活交流はもちろん広域観光ルートとして新しく生まれ変わることに至って、この峠道はすっかり昔のにぎやかさが影をひそめました。
自動車が通行する道としてはすっかり廃れてしまった旧国道122号線ですが、日足トンネルを通らずに細尾峠を越えられる峠道としてサイクリストにはありがたい存在。
国道122号線と別れた所から細尾峠までの距離は約4km、獲得標高は約300m。平均勾配7.5%のヒルクライムだ。
紅葉が色づいた長い長い峠道を進みます。
細尾峠
14時20分に細尾峠に到着。
現在この場所は自動車の通行量がほとんど無く、静寂な峠となっている。全面舗装であるが、アスファルトはくたびれている。
ガードレールも完備しているため、自動車やバイク、自転車の通行に差し支えはない。冬季はゲートが閉められ、車両通行止めとなる。
峠には石積みの側壁があり、雨水などによるがけ崩れを防止している。
峠からは旧国道122号線を下り、途中から国道122号線へ合流して下り基調のまま日光まで走った。
日光からは東武日光線と鬼怒川線で鬼怒川まで輪行。
1日目は鬼怒川に投宿。
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