お水に恵まれたこの国には日本酒やビール、ワインなどをつくる醸造所と焼酎やウイスキーをつくる蒸留所がたくさんある。私はじてんしゃで訪れた先に酒蔵があれば立ち寄るようにしている。(2)は神奈川県西部の酒蔵を訪れた(2023/3/12)
撮影ポイント付きルートマップ
(2)は下図のブルーのラインを走った。
箱根を下り満開の桜を楽しむ
バス輪行で箱根に上がり、温泉に宿泊した私は、翌日の帰り道は下るだけというお気楽サイクリングを楽しんだ。
箱根を下った後は、南足柄市の一ノ堰ハラネに立ち寄って満開の桜も楽しんだ。
桜を愛でた後は、足柄上郡開成町にある瀬戸酒造店へ向かった。
さまざまな酵母で醸す瀬戸酒造店
これまで、元神奈川県民としてさまざまな神奈川の日本酒を喫飲してきたが、小田原駅構内にある海鮮茶屋魚國でいただいた「セトイチ」の印象は今でもよく憶えている。「何か酵母が面白いお酒」だった。
訪れるのは初めてなので、地図検索してスマホのナビに従って訪問。蔵は北と東に酒匂川が大きなカーブを描く足柄の地に在った。
ひっそりとした蔵の中に入っていくと、「こんにちは!いらっしゃいませ!」と元気な声を蔵人からかけられた。
赤い暖簾をくぐるとお座敷がオープンになっていて、縁側に座って日本酒の試飲ができる。残念ながらじてんしゃなので試飲は我慢した。隣に店舗があったので立ち寄ってみることに。
ガラッと引き戸を開けると、退屈そうに寝ていた店番のわんちゃんにじろりと睨まれた。
お店の人に小田原駅でいただいた「セトイチ」の酵母の印象が面白かったことを告げ、お土産に四合瓶を購入したい旨を伝えると下図の2本を薦められた。
どちらも常温でサドルバックと背中に入れ自宅に持ち帰り、それぞれ味わいが違う2本をしばらく楽しめた。
瀬戸酒造店 神奈川県足柄上郡開成町金井島17
蔵を出て走り出すと、大きな古民家が見えたので再び停車。
「あしがり郷 瀬戸屋敷」という江戸時代の古民家を開放していて自由に見学ができた。入口脇には、「アトリエ hacco」という発酵と旬野菜をテーマにしたショップもあり、カフェでは軽食や飲み物を補給できる。
あしがり郷 瀬戸屋敷 アトリエ hacco 足柄上郡開成町金井島1336
丹沢の地酒を醸す中沢酒造
目指すもうひと蔵は、輪行する新松田駅近くにあり、もう何度も訪れたことがある中沢酒造だ。併設された直売所には、いつもたくさんの旅行客や登山客でにぎわっている。自分のようなじてんしゃに乗ったお客が訪れているを見たことはない。
瀬戸酒造店と同じように、コインを入れると日本酒が飲める機械が導入されていたが、残念ながら試飲は我慢した。ただ、うれしいこともあった。直売所の方に「生酒はありますか?」とお聞きしたところ、「特別純米のまつみどがありますよ」とのこと。
中沢酒造のメインの銘柄は「松みどり」。日本酒の愛飲家は、「まつみど」と略して呼ぶ。その特別純米の生が残っていたのだ。パンパンのリュックサックに「まつみど」を詰め込み、小田急線に乗って帰京し、夜にさっそくいただく。
どっしりとした旨味があり、それでいてフレッシュな「まつみど」は腹に染みました。
さて、次回はどこの蔵に寄ってみよう。
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