「秦野・山北町の里山」というコースをルートラボで見つけたので2週間に分けて実際に走ってみた。
2013年の1月は、例年より気温が低く雪が降る日もあってなかなか山に行けない。ならば里山にでも、とルートラボを検索して見つけた「秦野・山北の里山コース」。
実際に走ってみると、実に素晴らしいコース。僕がずっと「平塚や秦野の里山を巡りたい」という想いをすべてかなえたルートでした。
目次
DAY1 ルート
1日目は下図の下半分を走る。東海大学駅前から時計回りに松田までのルートだ。
東海大学から金目川を越えて土屋へ
スタートは東海大学前駅。ここは僕が高校生の頃は大根(おおね)駅と言ったが、いつの頃から駅名がかわっていた。
まずは南下して金目川を越えるといきなり20%の劇坂の歓迎を受けける。この坂を越えると、道は里山の様相になる。
上吉沢のあたりで進路を西にとると雑木林が現れる。しかしここは道幅が狭く、しかも超激坂なのでロードバイク向きではない場所。
さらに西に進むと、景色が開け富士山が登場!
ここはほんとうに平塚なのか?という景色。
渋沢丘陵地へ
しばらく眺めの良い里山の道を走ると県道77号線に出る。ここには七国峠(ななくにとうげ)というバス停がある。あとで知ったが、このバス停を少し上ったところに七国峠がある。
七国峠はかつて、甲斐国、上総国、駿河国、伊豆国、安房国、武蔵国、相模国の七国が一望できたことから、その名がついた。
気持ちのよいアップダウンがある丘陵地をしばらく走ると、震生湖が現れる。震生湖を過ぎてからは、県道を逸れ狭い道に入ってゆく。
丘陵地の尾根伝いに走っているので時々景色が開け、下の写真のような展望が開ける。右には秦野の街と丹沢・大山、左手には二宮や相模湾という感じ。
栃窪・篠窪
栃窪という地名のあたりから篠窪までは、細かなアップダウン続く尾根道。
あとから知ったが、この区間に峠という地名がある。今度訪れてみたい場所だ。
篠窪の先に富士山が見える休憩場があった。富士見塚だ。
富士見塚は、「源頼朝が、巻狩の往還に馬をとめ、富士山を眺めた」といわれる海抜250メートルの丘。富士浅間神社の分神として「富士山大神」の碑がある。
富士見塚ハイキングコースの由来でもあり、ここからとてもきれいな富士山が見え、近くの広場からは箱根連山、相模湾も見渡せます。
矢倉沢往還
富士見塚 見晴休憩場のすぐ下には、矢倉沢往還(やぐらざわおうかん)という名の、古道があった。
矢倉沢往還は、江戸時代に整備された街道で、江戸赤坂門から相模国、足柄峠を経て駿河国沼津宿を結び、大山への参詣道の一つであることから「大山街道」、「大山道」などとも呼ばれていた。
走ってみようと先に進んだが、ダート道だったので今回はやめておいた。アスファルトの道路に戻ると、里山の道も終わり。東名高速道路を越え、小田急線の線路をまたぐと松田駅となる。
DAY2 ルート
2日目は下図の上半分を走る。東海大学駅前から反時計回りに松田までのルートだ。
スタートは、小田急線の東海大学駅前。まずは南下して東海大学を抜け、金目川の土屋橋に出る。
進路を西に取り、東名高速と小田急線を越えると上大槻に出るので水無川にそってしばらく走る。秦野駅を越えさらに上流に走ると「平和橋」があるので渡る。
三廻部
三廻部(みくるべ)。この辺から風景が里山の感じになっていく。
三廻部から細かいアップダウンが始まる。「乗馬クラブグレイン神奈川」、「太平洋クラブ相模コース」のあたりの狭い林道は、クルマの往来が多く注意が必要。しばらくすると茶畑が現れる。
寄
茶畑を過ぎると、寄(やどろぎ)。寄=「やどろぎ」ってなかなか読めない。高校の先輩が寄に住んでいたので、何度か来たことがあるので私は知っている。
寄郵便局からは県道710号線を南下。坂を下る途中を右折すると、今度は「虫沢地域」という静かな集落になる。山の中腹を切り開いて作られた集落は、段々に家が並んで道が狭く、どの家も屋根が銀色に塗られている。
はなじょろ道
はなじょろ道という名の道路が現れた。虫沢に、はなじょろ。まるで宮崎駿の世界観に迷い込んだよう。
「はなじょろ」の意味はぜひ現地に赴いて知ってください。
虫沢地区あたりから腹がへってきた。買って背中に入れておいたいなり寿司を見晴らしのいい場所で食べる。
いなり寿司を食べながら見た景色はこんな感じ。
茶畑があるところは日当たりが良くてぽかぽかと暖かい。でもちょっと山の木陰に入ると霜が降りていてとても寒い。林道を上って行くと、突然に景色が開ける。
尺里峠
景色が開けた場所から少し上るとピークが現れる。尺里峠だ。
ハイカーが林道と交差して秦野方面から高松山の方へ歩いていく。
尺里峠からは山北まで一気に下る。山北からは酒匂川に沿って走る。新松田駅を抜け、東名高速を越えたら再び里山道です。ここで一日目のみかん畑から富士山が見える場所に着いた。
今回は2日に分けて走ったが、日が長くなる春先なら一日でも十分走りきれる距離だと思う。
- 距離 : 69.7km
- 最大標高差 : 520m
- 平均斜度上り : 5%下り : 4.7%
- 獲得標高上り : 1264m 下り : 1273m
追記:峠地区
県道708号線の篠窪と渋沢のあいだに「峠」という字名の集落があることがわかり後日、再び訪れてみた。
地名ではないので、どこを探しても住所表記としての「峠」はありませんでしたが、バス停にその名をようやく発見。
静かな集落。
峠地区から渋沢に抜ける峠隧道。
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