2024年4月20日に全線開通した諏訪湖サイクリングロードを走ってきました(2024/04/27)
目次
じてんしゃ旅の計画
ニュースで「諏訪湖サイクリングロード全線開通」と知り、そういえば諏訪湖の方面も久しく訪れてないと思い、旅を計画。旅のポイントは次のとおり。
- 全線開通した諏訪湖サイクリングロードを走る=スワイチ
- 下諏訪温泉の御宿まるやに泊まる
- 甲州道中(旧甲州街道)を走る
- 旧中山道を通って塩尻峠を越え松本も訪れる
- 五千石街道も走る
諏訪サイクリングロードとは
諏訪湖サイクリングロードは、諏訪湖周3市町(長野県岡谷市・諏訪郡下諏訪町、諏訪市)と県が連携、整備を進めて2024年4月20日に全線開通した自転車道。
コースを紹介したサイトとしては、「おいでなして しもすわ」がわかりやすい。
撮影ポイント付きルートマップ
茅野駅から甲州道中を走り出す
新宿駅から茅野駅まで特急あずさ号で輪行。午前10時過ぎに茅野駅から甲州道中(旧甲州街道)を走り出した。
甲州道中(こうしゅうどうちゅう)は、江戸時代の五街道のひとつで、日本橋を起点として山梨県甲府を経て長野県下諏訪に至る約220kmの主要幹線道路。
当初は甲州海道と呼ばれていたが、海がないことから甲州道中になったとか。甲州道中は現代の甲州街道と呼ばれる国道20号線のこと。
甲州道中は、2021年に下諏訪宿から蔦木宿まで走っている。
9月に訪れた前回同様に今回も清々しい陽気だった。諏訪湖周辺は水が良いからなのか、空気も美味しい気がする。
酒蔵の街を通過
諏訪湖周辺は酒蔵が多い。特に上諏訪駅手前の国道20号線沿いに集中している。「舞姫」「麗人」「本金」「横笛」「真澄」の五蔵では「酒蔵巡り」という有料試飲を毎日開催しているので、時間のある人は立ち寄るべきだろう。
私はじてんしゃだから試飲はできないので、建物の写真を撮っただけ。お酒は松本の酒屋でまとめて購入するつもりだったので、現地は通過した。
宮坂醸造さんでは、蔵先でノンアルコールのあまざけの試飲をしていた。いただいてみたところ、甘くてさっぱりと美味しい。お土産に小さなパック入リのものを購入しようと思ったが、ウェブでも買えますとのことだったのでそうすることに。
いざスワイチ!
諏訪市スタート
スワイチのスタート地点としたのは、諏訪湖の真東に位置する石彫公園(諏訪市)。公園内にD51があったので撮影。
石彫公園の湖畔からは、八重垣姫の像が見えます(下図右端の大きな像)。八重垣姫は歌舞伎の演目に登場する架空の人物。
片倉館
走り出すと右手に市の温泉施設・片倉館が見えた。プールのように深く大きな浴場は千人風呂と呼ばれている。大正から昭和初期に生糸産業で栄えた片倉財閥により地域住民のための施設(温泉、社交、娯楽など)を目的として建設された。
諏訪湖間欠泉センター
ここは、間欠泉と七つの温泉の湧出口を模した「七ツ釜」から自然に湧き上がる湯けむりを見られる場所。一周回ったあとに、隣接する足湯を利用した。湖を眺めながらの足湯は、ゆったりできて気分が癒やされた。
諏訪湖サイクリングロードの東部。行政区分的に諏訪市が整備したパートなのか。
下諏訪町へ
諏訪湖サイクリングロードの北部にあるみずべ公園の前で撮影。この辺は行政区分が下諏訪町となる。
りんご園には、「アルプス乙女りんご」が植えられていて、白い可憐な花を咲かせていた。
岡谷市へ
岡谷市に入ると、またSL機関車が静態保存されていた。今度もD51。これは昭和20年代から30年代にかけて実際に上諏訪機関区を走っていた車両のようだ。
岡谷湖畔公園のあたりから真新しいサイクリングロードとなった。全線開通に向けて直近まで工事をしていた区間のようだ。
諏訪湖サイクリングロードは、自転車と人を分離して交通させている。また、歩行者、サイクリスト向けの標識もきちんと整備されている。
釜口水門
諏訪湖の真西に位置する釜口水門までやって来た。
諏訪湖には31もの河川が流れ込んでいるようだが、流れ出るのは釜口水門から天竜川へのみ。結構勢いよく流れ出ていた。
うなぎの館 天龍
岡谷といえば鰻だそうで、鰻屋さんに吸収された。「捌きは関東風、焼きは関西風、たれは甘めの岡谷流」という蒲焼を堪能した。
鰻を補給後、再び走り出すと水門の反対側に再び機関車の静態保存を発見。こちらは、昭和7年から昭和9年の旧釜口水門建設工事の際に、土砂を運ぶトロッコを牽引していたガソリン機関車。
真新しい岡谷湖畔公園前の諏訪湖サイクリングロード。センターラインも引かれているので衝突の心配も少ない。東京都の多摩川にある「たまリバー50」とは大違いだ。東京都は諏訪湖サイクリングロードを見習ったほうがいい。
車道から車両が入ってくる場所にはポールが立てられている。クルマとの衝突を避ける配慮だ。
荒川サイクリングロードなどは、自転車道を遮断するようなゲートを設けているが、このようにクルマと人、自転車がお互いに気をつけるような仕組みにしたほうがスマートだと思う。
諏訪市に戻る
諏訪湖の最南端を直角に曲がると、諏訪市に入る。諏訪湖には野鳥が多く生息しているらしく、下図を通りかかったときに、葦の茂みから大きな鳥が飛び立ったので驚いた。
東部に戻ってきてスワイチが完了。1周16kmを無事完走。
諏訪湖サイクリングロードは、1周16kmと距離が短く立ち寄る場所が多いので気軽に楽しめる。何よりサイクリングロードとしてきちんと整備されているので、子供が利用しても安全だ。ロードバイクで走る場合にはスピードの出し過ぎに注意したい。
アフタースワイチ!
アフタースワイチは、神社への参拝と温泉。身も心もきれいになった(たぶん)後は、宿に向かった。
遊泉ハウス児湯の湯は、温度が高くて長く入っていられなかった。とおりの反対にある酒屋の人に聞いたところ、周辺の公衆浴場はどこも高温で、ここが一番ぬるくて入りやすいとのこと。
まるやに投宿
2021年にも宿泊した御宿まるやを再び利用。
江戸時代の元禄二年(1689年)から旅籠を営んできたという御宿まるや。平成5年(1993年)に、当時の旅籠の建築様式を取り入れて旧脇本陣の宿として復元された。
客室は旧脇本陣「上段の間」の間取りと造作を参考にして造られていて、 主室(8畳)・二之間(6畳)・入側(7畳)・玄関(3畳)の4間からなる24畳の広々とした客室となっている。
下諏訪温泉の古来の名湯「綿の湯」と「旦過の湯」を源泉とする、源泉掛け流しの天然温泉が楽しめる。お湯は柔らかくさっぱりとしていて、身体の芯までよく温まる。
料理は地元の食材を中心に、鯉あらいや馬刺しが提供される。山菜料理はご主人が自ら山から採取した新鮮なもの。
江戸末期から大正時代にかけての漆器も使用していて、食事をしながら古の時にタイムスリップできる。
諏訪〜松本への旅は続く
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