2014年6月、自転車でスイスを旅行しました。「スイス・アルペンパノラマルートを行く」では、その準備から旅行の記録を掲載しています。Day5はトゥーンからビュルまで91kmアルペンパノラマルートを走行。グリュイエールチーズの産地にも訪問しました。
目次
インターラーケン・オスト駅行きの電車で輪行
ツーリング5日目は、グリンデルワルドからインターラーケンを経由してトゥーンまで輪行し、トゥーンから再びアルペンパノラマルートでビュルまで約91kmを走行する予定。まず我々は、トゥーンに向かうため午前6時50分にグリンデルワルドのユースホステルを出発した。そして7時19分のインターラーケン・オスト駅行きの電車に乗りこんだ。
駅舎から見える岩山の山肌にあたる朝日を見ながら、2日間滞在したグリンデルワルドに別れを惜しむ。まずはインターラーケンに向かう。
ベルナーオーバーランド鉄道の車内には、バイク専用スペースが有り、事前にバイクチケットを購入してあれば、利用することができる。バイクチケットは、自転車をそのまま電車に持ち込む際に支払う料金のこと。料金は路線によって異なるが、だいたい運賃の半分。
インターラーケン・オスト駅で電車を乗り換えトゥーンに向かう。インターラーケン(Interlaken)とは、その名の通り、「湖(lake)の間」のこと。東のブリエンツ湖と西のトゥーン湖との間に位置する都市だ。トゥーンは、トゥーン湖の西の湖畔にある町。
乗り換える時に駅で買ったパンとジュースを、車窓に広がるトゥーン湖を見ながらいただいた贅沢な朝でした。
再びアルペンパノラマルートを走る
グリンデルワルドに寄り道した2日間だったが、トゥーンに戻り再びアルペンパノラマルートを走る。Day5の目的地のビュルまでは距離約91km、獲得する標高は約952mの予定。ルートはGoogleMapのとおり。
この日のコースプロファイルを、トップチューブのバッグにセットして走りだす。Garminにルートを仕込んであるのでGPSの機能によって道に迷うことはないが、このようにルートの高低差をアナログ表示しておくと精神衛生的に安心材料となるのだ。
午前9時15分、トゥーン駅から走り出す。動画はこちらからご覧ください。
パノラマの景色はこちらから
序盤は2つの上りを克服して、300mほど高度を上げていく。ゆるやかな勾配の道を上ると、徐々に丘陵地帯が目の前に広がってきた。
しばらく上りが続く。
しかし標高860mまで上ってしまうと、今度はフラットな気持ちのよい道が続く。
走りだした時の気温は22度と低めだったが、陽が高くなるに連れて気温が上がってきた。大きな木の日影を見つけ休憩をする。
そして、しばらくこんな道を走る。
ランチはそれぞれ食べられるものを
走りだしてから約4時間が経過し、距離36kmのシュバルツェンブルグ(Schwarzenburg)という町で一旦停車する。昼食をとるために自転車を降り、それぞれ食料を調達しに散らばる。再出発の時間を決め、各々自分で食べたいものを探す。
自分はミグロスに行ってフルーツを購入。暑さのため、この日も固形物が喉を通らず、スイカとプラムとパイナップルを食べた。
フルブール FriBourg 到着
昼食後1時間ほど走り、午後2時10分にフルブール(FriBourg)に到着した。
フルブールは中世の街並みを色濃く残す街で、旧市街にはゴシック様式の建築物が軒を並べる。中心地には聖ニコラ大聖堂が高くそびえ立ち、街を見下ろしている。
グリュイエール湖 Lac de Gruyere
フルブールからは、蛇行するサニーム川を何度か横切りながら南下していく。平坦な道が終わり、細かいアップダウンが続く丘陵が疲れた脚をさらに疲労させた。
この頃、獲得する標高が予定の900mを超えてしまい、いい加減な作りのコースプロファイルがまたも皆の反感を買う(笑 行く先の雲がどんどん大きくなっていき気持ちを不安にさせる。
午後4時半、グリュイエール湖に到着。湖を見下ろす見晴台で休憩した。
見晴らし台には、ベンチと水飲み場があり休憩には持ってこい。日影がほしいところだったが、生憎無かったので、熱くなった体を冷やすために、蛇口の水を腕の血管にあてる。
キャメルバッグに入っているリプレニッシュと携行食のプラムも冷やす。アルプスの天然水には、ずいぶんと助けられたのだ。
グリュイエールといえばチーズ
午後5時15分、グリュイエールの町まで下り、チーズ店を探す。グリュイエールといえばグリュイエールチーズが有名だ。
FROMAGERIEというお店を見つけたので吸収される。チーズのいい香りがする店内に入り、チーズを購入したり、ヨーグルトジュースを買ったりした。
自分はブルーチーズのような強い香りのものは苦手だが、グリュイエールチーズのように、香りはあっさりしているけれどコクがあるものは好き。
スイスはチーズの国。種類が豊富で覚えられない。
スイスを代表するエメンタールチーズも美味しい。夜のお酒のおつまみにいくつか購入。
ビュルでついに体調が不良に
午後5時50分、ビュルに到着。ビュル駅近くにあるホテルがこの日の宿。Hotel des Alpesという、こじんまりとしたホテルだった。
走り終わってみれば結局1.300m上っていたわけで、ホテルに到着してフロントのソファーに座ると立ち上がれないほど疲れていることに気がついた。連日の暑さと疲れで体が弱っていたのだ。
夕食後、部屋に集まってワインやチーズで小さな宴が開かれたが、体調が思わしくなく杯が進まない。
中座してトイレに行き、立ち上がると便器に鮮血がついていた。あぁ、ついに疲労のため内蔵がおかしくなってしまったか、と青ざめる。部屋に戻るも、翌日走れるのかという不安な気持ちでいっぱいとなり、宴会を切り上げ早々に床についた。しかしいまになって冷静に考えてみると、あれはちょっと出口が切れちゃっただけなんだろうと思う(笑 旅は続く。
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