3-04:大国林道終点

やんばるの大国林道を断続的に縦走(3)26km地点から終点まで

沖縄県の本島北部に広がるやんばる地域にある大国林道を3回に分けて縦走。(3)は大国林道の26km地点から終点までを走った(2025/12/28)

大国林道とは

大国林道は、沖縄県国頭郡国頭村与那(県道2号)から大宜味村大保(県道9号 東大宜味線)に至る、全長約35.5kmの森林道路。沖縄本島北部やんばるの脊梁尾根(山々の背骨にあたる高い部分)の北西側を主に通過している。全線アスファルト道路。1993年度に開通した。

災害に伴う通行規制により走行ルートは切れ切れに

2024年11月に沖縄本島北部を襲った記録的な大雨により、国頭村の大国林道(広域基幹林道大国線)を含む林道は土砂崩れや道路の崩落で被災した。

今回は断続的に通行止め(下図レッドライン)となっていた大国林道を、走行可能な部分(下図ブルーライン)を走破するルートを計画した。(2025年12月時点)

走行ルートはブルーのライン
走行ルートはブルーのライン

ルートマップ(撮影ポイント付)

計画したルートは下図(1)から(4)。この日のルートは(4)を逆走した。
※(3)は滞在予定に合わずスキップ

ルートラインの色走行距離獲得標高
(1)起点から5.6km地点までの区間と与那林道ブルー15.7km475m
(2)6.8km地点から9.5km地点までと奥間林道・伊地林道グリーン17.4km622m
(3)15.1km地点から19.9km地点までの区間オレンジ13.3km521m
(4)26km地点から終点までパープル28.2km764m

やんばるの大国林道を断続的に縦走

県道9号と国道331号線で大国林道へ

スタート地点は道の駅 おおぎみ やんばるの森ビジターセンター。ここにクルマを停めて走り出した。

3-01:道の駅 おおぎみ やんばるの森ビジターセンター
3-01:道の駅 おおぎみ やんばるの森ビジターセンター

国道58号線に一瞬出て、その後、塩屋湾の沿いのフラットな道(県道9号 東大宜味線)で湾の東端へ。

3-02:県道9号 東大宜味線 起点
3-02:県道9号 東大宜味線 起点

塩屋湾は、湾口1km、奥行き3km弱の小さな湾だが、1周が8km弱の平坦で走りやすい道路となっている。 大保大橋を渡ったら、右折して国道331号線に乗り換え。

3-03:塩屋湾
3-03:塩屋湾

大国林道の終点から逆走

大国林道の終点に到着。ここから、9.5km逆走していった。

3-04:大国林道終点
3-04:大国林道終点

まず、大保大川(たいほおおかわ)に沿って上流部へゆっくり上がっていく。

3-04:大国林道終点
3-04:大国林道終点

川は大保ダムによって湖となっていて「ぶながや湖」というらしい。「ぶながや」は、大宜味村に伝わる妖精のこと。

3-05:大保大川(大保ダム)
3-05:大保大川(大保ダム)

大国林道の大宜味村側のゲートに着いた。

大国林道のゲートは、マングース等の侵入防止を目的として設置されており、通行の際は扉の開閉を必ず行う必要がある。

3-06:マングース北上防止第一柵(塩屋-福地ライン)
3-06:マングース北上防止第一柵(塩屋-福地ライン)

ゲートを通過すると大国林道は交差する道が無くなり、一本道となった。

3-07:大国林道
3-07:大国林道

前を走る車両も後続する車両もない。対向してくるクルマもバイクも自転車もない。12月なので鳥の囁きもない。音がしない林道を進んでいった。

3-08:大国林道に生えるシダ
3-08:大国林道に生えるシダ

起点から約32kmの地点には、土砂崩れの場所があった。広い退避所のところだったので通行には支障がなかった。

3-09:大国林道 土砂崩れ地点
3-09:大国林道 土砂崩れ地点

巨大なシダ ヒカゲヘゴ

林道の両脇には、シダが生えていて亜熱帯らしい景色となってきた。中には見たこともないほど大きなシダの木があった。後で調べてみたらヒカゲヘゴというらしい。ウフギー自然館によると詳しくは次のとおり。

高さが10m以上にもなる木生のシダです。大きく広げた葉は一枚の大きさが3m近くにもなります。湿度が高く、日当たりの良い場所に生えます。木のように見えますが、シダ植物なので実はつけず、胞子を飛ばすことで増えていきます。幹にある面白い模様は、葉が落ちた痕が残っているためです。背が高く大きく広がった葉は遠くからでも良く目立ち、亜熱帯らしい森の景観に一役買っています。

ウフギー自然館

3-10:巨大なシダ ヒカゲヘゴ
3-10:巨大なシダ ヒカゲヘゴ
3-10:巨大なシダ ヒカゲヘゴ
3-10:巨大なシダ ヒカゲヘゴ

進行方向には山の頂きも見えてきた。Googleマップを見ると位置的には「玉辻山」とあるが定かではない。

3-11:やんばるの山々の背骨が見える
3-11:やんばるの山々の背骨が見える

起点から約29.5kmの地点にも土砂崩れが起きている場所があった。こちらは、土砂が林道を半分ぐらい塞いでしまっているので普通自動車は通れないかもしれない。

3-12:大国林道 土砂崩れ地点
3-12:大国林道 土砂崩れ地点
3-13:大国林道 起点から30km地点
3-13:大国林道 起点から30km地点

マングースの通り道

大国林道を走っていた時に、下図のようなけもの道をよく見かけた。こうした場所には、罠が仕掛けてあることが多かった。罠を見かけた時は、ネズミか何かと思っていたが、どうやらマングースのようだ。

けもの道?
けもの道?

明治時代、那覇市内のハブや野ネズミ退治のために海外からに持ち込まれたマングースが、北上しながら数を増やして、今では沖縄本島に3万頭も生息しているそうだ。マングースは、やんばるの森の生き物を食べてしまうため、特定外来生物に指定され捕獲対象になっている。ウフギー資料館

マングース捕獲用の罠
マングース捕獲用の罠

大+国で大国林道

大国林道は、1977年(昭和52年)に着工され1993年(平成5年)に開通した。およそ16年の歳月と総工費45億9千万円をかけて完成した全長35.5kmの林道だ。

大国林道の名称の由来は、大宜味村の「大」と国頭村の「国」。2つの村にかけてある林道だから。

3-14:大国林道 開設工事時の杭
3-14:大国林道 開設工事時の杭

起点から5km地点のふれあい広場には、開通記念碑があり「大動脈」と刻まれていた。終点近くにはダムもあった。

1-16:大国林道 ふれあい広場
1-16:大国林道 ふれあい広場

やんばるの森を貫くこの全長35.5kmの多目的広域林道の建設には、自然環境を破壊したなどの様々な議論があるようだ。

3-15:カーブする大国林道
3-15:カーブする大国林道

起点から27kmの地点にも土砂崩れの場所があった。

3-16:大国林道 土砂崩れで標識が倒れた箇所
3-16:大国林道 土砂崩れで標識が倒れた箇所
3-17:蛇行する大国林道
3-17:蛇行する大国林道

ブロッコリーのようなイタジイ

大国林道では、普段見たことがない樹が群生していた。ブロッコリーを大木にしたような樹、イタジイだ。

イタジイが茂る森
イタジイが茂る森

イタジイ(スダジイの沖縄での地方名)は沖縄本島北部の森を構成する優占種(ゆうせんしゅ)で、大きいものでは木の高さ約20m、幹の直径1mに達する常緑の広葉樹です。遠くから眺めるイタジイの森は、樹冠がもこもことしてブロッコリーのようにも見えます。秋にはシイの実(ドングリ)を豊かに実らせ、冬の間には、エサの少ない森の動物たちにとっての貴重な食料になります。

ウフギー自然館

ブロッコリーのようなイタジイ
イタジイ

起点から26km地点で折り返し

起点から26km地点に着いた。この先は起点から20.5km地点まで通行止め。

3-18:大国林道 起点から26km地点
3-18:大国林道 起点から26km地点

どのような状況で通行止めなのか確かめるべく、先に進もうかと思ったが何となく気が進まず止めておいた。もうこれ以上、土砂崩れや道路崩落を見たくなかったからだ。

3-18:大国林道 起点から26km地点
3-18:大国林道 起点から26km地点

折り返すと、林道は基本下り貴重となったので動画を撮ってみた。

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また、けもの道を発見。マングース対策の罠はなかった。

3-19:大国林道 起点から30km地点
3-19:大国林道 起点から30km地点

大国林道を断続的に縦走してみて

全長35.5kmの大国林道を途切れ途切れに走ってみた。災害による通行止区間が3つあり、走行した総距離は17.8km。半分走ったことになる。

季節が冬ということもあり、生き物の気配がないのと花々が咲いていなかったのが悔やまれた。また、違う季節に来てもう少しジャングルライドの気分を味わってみたい。

3-06:大国林道ゲート
3-06:大国林道ゲート
3-06:大国林道ゲート
3-06:大国林道ゲート

災害で不通となっている区間の一日も早い復旧を祈りたい。

3-04:大国林道終点
3-04:大国林道終点

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