5月の終わりに熱海まで2泊3日のじてんしゃ旅をした。都心から熱海の温泉まで旧中原街道と東海道、国道135号線を使って無駄なく一直線に移動した(2023/05/20-22)
目次
撮影ポイント付きルートマップ
旅の計画
熱海の温泉に入りたくなって、じてんしゃの自走での旅を計画した。計画と言っても、走る道と泊まる宿を決めただけだが。ガツガツ走るのは嫌だったのでゆったりと3日使うことにした。
計画は次のとおり。
1日目 | 都心から中原街道で平塚まで走行。平塚に宿泊 |
2日目 | 平塚から東海道と国道135号線で熱海まで走行。熱海に宿泊 |
3日目 | 熱海から国道135号線で小田原まで走行。輪行して帰京 |
Day1:都心から旧中原街道で平塚へ
1日目は、朝、雨が降っていたため出発時間をずらして走り出した(仲間と予定していた旧中原街道を辿るライドは中止)。
まずは、渋谷から世田谷を抜けて、多摩川を二子橋で渡り神奈川に入る。川崎市の溝口では大山街道も通った。
大山街道は神奈川県の大山へ登拝する参詣者が通った古道で、大山道とも呼ばれる。ここは、大山を中心に放射状に8つほどあるうちの1つの「青山通り大山道」。赤坂御門から大山までの約66kmで国現在の国道246号線に沿っている。
中原街道には、横浜市緑区の中山からアクセス。南西に向かってひたすら走る。クルマの交通量が多い中原街道だが、車線の多いところは意外と走りやすい。
ただ、大和市に入ると車線が1つになるので自転車は走りにくくなる。藤沢市用田のあたりでクルマと一緒に走るのが耐えきれなくなり、脇道へ逃げる。
ちょうど目久尻川が南西方面に流れていたので川沿いを走った。雲が抜け、青空が広がってきたので気持ちが良い。
寒川を抜け、神川橋で相模川を越えて平塚市に入る。橋を渡った先には田村の渡しがあった。
旧中原街道の面影を残した道が残っている真土を通過。
16時20分、旧中原街道の終点である中原小学校に到着。ここには徳川家康の御殿があったわけだが、その御殿の門が移築されているという善徳寺まで脚を伸ばしてみた。
本当に中原御殿の門であったか確かではないようだが、風格のある山門だった。
旧中原街道を走った記事はこちらにもあります。
ミス・モーガンホテル
この日の宿泊は、JR平塚駅近くのホテル。
すてきなホテルが平塚にできたものだなぁ、と感心しつつチェックインして近場の居酒屋で夕食を済ませた。
こちらのホテルは、バックヤードに自転車をに預けることができないので、輪行袋に入れて宿泊する部屋に持ち込んだ。
Day2:平塚から東海道と国道135号線で熱海へ
2日目は平塚を出発して熱海へ向かう。まずは東海道(国道1号線)を走り出す。この日は朝から晴天。
太平洋岸自転車道
大磯から西湘バイパスと並行する太平洋岸自転車道を走る。
大磯プリンスホテルの敷地内にある太平洋岸自転車道を通過した後は、再び東海道に戻る。二宮と国府津を走り抜け、酒匂橋を渡ればもう小田原だ。
小田原では時間調整のために少し観光をして時間を潰す。熱海に早く着きすぎても宿泊先にチェックインできないからだ。
小田原では、かまぼこ屋さんが軒を連ねるかまぼこ通りをゆっくりと流し、御幸の浜にある公衆トイレに立ち寄る。
早川漁港
御幸の浜の先にある早川漁港にある食堂で少し早いランチをと思ったが、行列ができていたためパス。
小田原を出発するのはまだ早いので、一旦停車して漁港で休憩することにした。釣りをする人をしばらく眺めながら、ぼーっとする。
暇だったのでタイルで描かれたモザイクアートの写真を撮ってみrた。すぐ脇に色鮮やかなマンホールがあったがそちらは撮影しなかった。なんでも、小田原出身のガンダム作者とバンダイナムコが提供するシャア専用ズゴックデザインマンホールというものだったらしい。
国道135号線
9時50分、小田原早川漁港を出発し再び走り出す。国道135号線の路面には自転車ナビラインが引かれていたが、道幅が狭いことに代わりはなく、相変わらず走り難かった。
根府川信号で右折。ここを入れば、県道740号(小田原湯河原)線。交通量が減るから少し走りやすくなるはずだ。
予想通り県道740号線は走りやすかった。途中、水色が可愛らしい根府川駅に寄る。
県道740号(小田原湯河原)線は、海抜の高い場所を走るのでこのように、海がきれいに見えるポイントが多い。
10時30分、小田原市江之浦にある「麦焼処 麦踏(むぎやきどころ むぎふみ)」に立ち寄った。
こちらは、伊勢原や平塚で栽培される「湘南小麦」などと使ったパンを販売するお店。購入したパンは、歴史的建造物を改修した店内で座って食べることもできるし、カフェも併設されているので飲み物と一緒にハンバーガーなどをいただける。
パン屋さんでの小休止を終え再び走り出すと、道の左右にみかん畑が広がってきた。
ときどき海を眺望できる場所があり、この「みかん畑+海」の景色は、県道740号線を走る楽しさを増幅してくれる。下図は、その中でも一番の絶景ポイントだ。
みかん畑を抜けると、左手に真鶴半島を見ながら県道740号を下る。下り切ると国道135号線と合流し、視界が開け目の前に海が広がった。
そのまま国道135号線を走って、千歳川を渡り静岡県熱海市に入る。熱海駅には12時ちょうどに到着。
宿へのチェックインまでまだまだ時間があったので、観光とランチタイムにした。
宿の近くにある焼肉店で「焼肉ランチ」をいただく。すぐ近くの古屋旅館まで歩いていくこと告げ、ビールもいただく。
15時、古屋旅館にチェックイン。熱海温泉を堪能した。
Day3:熱海から135号線で小田原へ
3日目も快晴。最終日は来た道を小田原まで戻って電車輪行で帰京する予定。時間の制約がないので遅めにチェックアウトして出発。
走り出してすぐに道に迷ってしまい無駄に坂を上る。
国道135号線から県道740号線へ前日走った道を戻る。みかん畑の絶景ポイントは別の角度で撮影。
途中にあったみかん直売所でみかんジュースをいただく。甘くてスッキリして美味しかった。
豆相人車鉄道
根府川駅の手前では、前日見つけられなかった鉄道の廃線跡を探してみた。
探したのは豆相(ずそう)人車鉄道の根府川駅跡。説明板が道脇の雑草の中にあった。豆相人車鉄道とは、小田原〜熱海間の25.6kmを結んでいた人が客車を押す鉄道のこと。駕籠で約6時間かかっていたところを約4時間で走っていたそうだ。ルートは、今回走った県道740号線だ。
根府川駅から先は、往路とは違う道を走ってみた。県道740号線より、細くて静かな道だ。おそらく地元の人しか通行しないのではないかと思う。こういう道を見つけるのは楽しい。
米神で国道135号線に合流。そのまま小田原まで走って3日間の旅が終わった。
小田原駅では、槙を背負いながら勉強をする二宮金次郎像の前で輪行の準備をした。
走り終わって
熱海は箱根や伊豆などよりもじてんしゃで行きやすい温泉地だ。都心から電車やクルマを使えばあっという間に移動できてしまうが、あえてその道程をじてんしゃで楽しむ方法もあると思い2泊3日の旅を企ててみた。
大山街道や旧中原街道、東海道など古の道は、歴史を感じることができる史跡が多いので走っていて飽きることがない。
小田原〜熱海の国道135号線が人力鉄道廃線だったと知ったのは、驚きだった。今度じっくり廃線を辿ってみたい。
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