沖縄県の本島北部に広がるやんばる地域にある大国林道を3回に分けて縦走。(1)は大国林道の起点から5.6kmまでの区間と与那林道を走った(2025/12/26)
目次
災害に伴う通行規制により走行ルートは切れ切れに
2024年11月に沖縄本島北部を襲った記録的な大雨により、国頭村の大国林道(広域基幹林道大国線)を含む林道は土砂崩れや道路の崩落で被災した。
今回は断続的に通行止めとなっていた大国林道を走行可能なブルーのライン(下図)で走破するルートを計画した。(2025年12月時点)

ルートマップ(撮影ポイント付)
計画したルートは下図(1)から(4)。
※(3)は滞在予定に合わずスキップ
| ルート | 走行距離 | 獲得標高 |
| (1)起点から5.6km地点までの区間と与那林道 | 15.7km | 475m |
| (2)6.8km地点から9.5km地点までと風間林道 | 17.4km | 622m |
| (3)15.1km地点から19.9km地点までの区間 | 13.3km | 521m |
| (4)26km地点から終点まで | 28.2km | 764m |
やんばるの大国林道を断続的に縦走
与那安田横断道路で大国林道へ
スタート地点は新与那トンネル駐車場。ここにクルマを停めて走り出した。

新与那トンネルを抜けて沖縄県道2号線(与那安田横断道路)へ。この道を上って大国林道の起点を目指す。
余談だが、この新与那トンネルがある場所は、昔から交通の難所で5回も道が移り変わっている。与那の道の移り変わり(サイト内リンク)

さて、海抜0メートルの沖縄県道2号線(与那安田横断道路)をスタート。

なだらかに思えた道は見る見るうちに10%越えになった。

希少動物のロードキルを防ぐ標識
ここやんばる(山原)地域には、沖縄固有の希少動物がたくさん生息してる。動物たちは道路を横断することもあり、下図のように警戒標識が私たち道路使用者に注意を促していた。

警戒標識は、希少な動物が道路を横断する際に車にひかれる「ロードキル」を防ぐために設置されている。むやみに設置されているわけではなく、対象となる動物が生息している場所の近くに立てられているようだ。

沖縄県道2号線(与那安田横断道路)には、ヤンバウクイナのほかにカエルやカメの警戒標識があった。
オキナワイシカワガエルは、体長約12cmに成長する比較的大きなカエル。緑色の地にまだら模様が非常に美しく、日本で最も美しいカエルとも言われる。冬に繁殖期をむかえ、「ヒュウッ、ヒョウッ!」と甲高い特徴的な声で鳴く。その他に、ナミエガエルやハナサキガエルなどが沖縄固有の希少種 ウフギー自然館
全長約30cm、世界中でやんばるの森だけにすむ、日本で唯一の飛べない鳥。主に林内を歩き回ってミミズ類やヤンバルマイマイなどを食べるが、道路にでて餌をとる様子も観察される。「ケケケケケ・・・・」とけたたましい声で鳴き、非常に良く響く。夜間は樹上で休息するが、これはハブを避けるためだと考えられている。ウフギー自然館
警戒標識だけでなく、交通事故件数表示板もあった。2025年のケナガネズミの交通事故件数はやんばる全域で17件だ。ケナガネズミが飛び出してこないかハラハラしながら走ったが、姿を表すことはなかった。

ハラハラ・ドキドキの大国林道
沖縄県道2号線(与那安田横断道路)を6キロほど上った所に大国林道の起点があった。ピークの少し手前なのでやはり尾根道のようだ。
さぁ、ここからが大国林道。未知の林道を走るドキドキと、イノシシ※が出てくるんじゃないかというハラハラが混じりながらのスタート。
※事前の調べでは北部ヤンバル地域にはイノシシが生息しているとの情報があった

結論から言うと、今回、北部ヤンバル地域の大国林道でイノシシに出くわすことはなかった。しかし、林道の脇には明らかに動物たちの獣道があったので、イノシシがいないわけではないと思う。

大国林道を進むにつれ、今まで走った林道とは違う何かを感じた。それが何か最初はわからなかった。

起点から1.8km 与那林道との交差点
起点から1.8km地点、与那林道との交差点に通行止めの看板が立っていた。これは想定外。
沖縄県公式サイトの情報によれば、通行止めは起点から5.6kmの地点なのでまだだいぶ先のはず。

とりあえず、看板にバイクを立てかけて写真を撮っていると、1台の乗用車が与那林道から上がってきて大国林道の通行止区間に進入していった。4輪でも入って行けるのだな、と確認できたので自分も続く。
やんばるの背骨
大国林道は、沖縄本島北部やんばるの脊梁尾根(山々の背骨にあたる高い部分)の北西側を主に通過している。そのため、細かいアップダウンが連続する。

林道の雰囲気は独特で、亜熱帯林の植物が沖縄らしい景色を作り出している。走り始めて感じた「何か」は、この植物が作り出す景色だった。
沖縄に自生するクワズイモ(食わず芋)は、サトイモ科の大型多年草で、その名の通り有毒で食べられませんが、道路脇や林縁などで普通に見られ、大きな葉が特徴的で、鳥の餌になったり、昔は皿や雨宿り、葬儀など様々な用途で利用されていました。
2024年の大雨による道路崩落
大国林道は急峻な尾根沿いを走るため、大雨や台風の後は土砂崩れや道路の崩落が多発しやすいエリア。
2024年11月には、沖縄本島北部を襲った記録的な大雨により土砂崩れや道路の崩落で被災した。

同11月10日(日)、豪雨の影響が懸念されるなか開催されたツール・ド・おきなわは、チャンピオンレースがスタートを切った8分後にレース中止となった。降り続く雨でコースの道路上に冠水が発生し、安全を確保できない状況となったためだ。
下図は起点から約5.6kmの地点で、道路崩落が起きた場所。大雨が土砂を流してアスファルトの路面が落っこちていた。

何とも恐ろしい状況だが、早く修復されて人や車両が通行できるようになって欲しいと思う。

起点から約5.6kmの道路崩落地点で折り返して、起点から1.8kmの与那林道との交差点に戻った。
やんばるの植物
大国林道には、世界的にも希少な亜熱帯林の植物が作り出す独特の景色がある。そこはまるで植物園のようだ。

今回は12月に訪れたが、うりずん(2月下旬から4月下旬頃)や初夏から盛夏であれば、様々な花々も咲いているだろう。
大国林道ムービー
動画も撮ったのでぜひご覧いただきたい。
与那林道
起点から1.8kmの与那林道との交差点に戻った。ここから与那海岸へ下った。

与那林道は、国道58号線(与那海岸)から1.6kmほど与那川に沿って東に進んだ地点から大国林道(起点から約1.8km地点)を結ぶ全長約4kmの道路。

大国林道からは下降標高が約300m、平均勾配が-7.0%にもなる急な坂道。
やはり、海岸から大国林道へのアクセスはとても急峻なのだ。

国道58号線の新与那トンネルまで戻ってきた。空には青空が広がっていたが、高い波が与那トンネル(画面右側にある)への道を濡らしていた。近くまで行ってみたが、波が防波堤を越えてきそうで怖かった。

大国林道を起点から5.7km地点まで走ってみて
沖縄県の本島北部に広がるやんばる地域にある大国林道を、3回に分けて縦走するシリーズ記事。その(1)は起点から5.7km地点までの区間と与那林道を走った。
やんばる地域の脊梁尾根(山々の背骨にあたる高い部分)の北西側を主に通過しているこの林道は、起点まで上がってしまえば、その後は細かいアップダウンが連続するものの道幅が比較的広く走りやすい道路だ。
2024年の豪雨災害で道路が寸断していたため途中までとなったが、(2)と(3)では、寸断された大国林道へ脇からアクセスして断続的に終点まで走っていく。

| 距離: | 24.0 km |
| 獲得標高(上り): | 503m |
| 下降標高: | -506m |
| 最高勾配: | 11.8% |
| 平均勾配: | -1.2% |
| 移動時間: | 1:55hrs |
滞在はハレクラニ沖縄
旅の前半は恩納村にあるハレクラニ沖縄に滞在。ハワイで100年以上続くホテルのホスピタリティを沖縄でも提供しているということで居心地は良かった。
ここから、クルマで本島北部のやんばるに通った。





















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