2014年6月、自転車でスイスを旅行しました。「スイス・アルペンパノラマルートを行く」では、その準備から旅行の記録を掲載しています。第6話はチューリッヒからリンタールまで95kmを走った、ツーリング一日目の模様です。
「スイスモビリティ」について
スイスを自転車旅行するには「スイスモビリティ」を知っておく必要がある。スイスには、自然を楽しみながらも快適な旅行が楽しめることをコンセプトとする「スイスモビリティ」という独自のシステムがあります。ハイキングやロードサイクリング、マウンテンサイクリング、ローラースケーティング、カヌーなどを楽しむためのルートが全国に整備されていているのです。今回の旅は、このルートを利用しています。
スイスのサイクリングルートには、
(1) ロードサイクリングを楽しむ「サイクリングルート」
(2) 山岳のオフロードを楽しむ「マウンテンバイクルート」
があり、地図や標識も区別されています。総延長が8,500kmにもなる(1)「サイクリングルート」は、それぞれのルートで地形や文化が違っていて、その特色や距離、テーマによって、9つのナショナルルート(長距離)をはじめ、52のリージョナルルート(中距離)、そして30のローカルルート(短距離)など、多彩なルートがあるのです。
いよいよ実走。チューリッヒからラッパーズヴィルへ
6月7日、朝、ホテルでたっぷりと補給を済ませ、7時すぎに出発します。まず向かったのは、SBB(スイス国鉄)のチューリッヒ駅。次の日の目的地であるルツェルン駅まで荷物を先送りするためだ。
スイスの国鉄には、「バゲージサービス」というユニークな荷物運送システムがあり、運賃のほかにCHF12(特急便はCHF22)を支払えば、荷物を駅留めで送ってくれるのだ。詳しくはスイス政府観光局のサイトに書かれているので興味があればこちらからどうぞ。
一日目の行程は、チューリッヒからリンタールという町までの95km。上りはわずか400mというフラットなコースです。行程の中ほどにあるラッパーズヴィルという町までは、チューリッヒ湖に沿ってリージョナルルート66を、幅3kmの湖を横断してからは、サイクリングルートではない一般道を走行します。下図は実際に走行したログデータをGoogleマップに読み込んだもの。
いよいよ、スイス・アルペンルートを走る8日間の自転車旅行の始まりです。わくわくする気持ちを抑え、快晴の下、チューリッヒ湖の湖畔を走り出します。チューリッヒからラッパーズヴィルまで走った様子は以下動画をご覧ください。
ラッパーズヴィルからリンタール
午前10時半、ラッパーズヴィルを通過し、チューリッヒ湖の橋をわたり、リージョナルルート9号へ進みます。そろそろお腹が空いてきたかな、というタイミングで、通りがかったビルテンという町にあったちょうど良さそうな屋外食堂を発見。吸収されます。
食堂では豪快なソーセージパンをいただきました。スイスには日本のコンビニにようなお店は皆無なので、サイクリングの最中にお腹が空いたら、大きな町のスーパーか、このような町の食堂を見つけないと餓死してしまうのだ。食後は近くにあったチョコレート工場の売店で試食のデザートまでいただきリンタールに向け再出発。
ラッパーズヴィルからリンタールまでの走った様子は以下動画をご覧ください。
ニーダーウルネン手前まで来ると、チューリッヒ湖から見えた白い山並みが、少しづつ大きくなってきました。
標識にそって進んでいきます。
正午を過ぎ、日差しが段々ときつくなってきます。気温も高く、炎天下での運動(サイクリング)が辛くなってきました。
本来、スイスの6月というのは、旅行に最も適してるトップシーズンなのですが、我々が訪れた時、スイスには10年から20年に一度と言われる熱波が襲っていました。このあと数日間、我々はこの熱波に苦しめられることになります。
グラールスに着くと、ミグロスという大きなスーパーマーケットを見つけたので休憩をすることにしました。店内の冷房で体を休めても良いのですが、私は、日影で目をつぶって休むことにしました。こうするとだいぶ元気になるんです。
再び走りだす。
山がだいぶ近づいてきた。明日はあの山のどこかを上るのだ。
目的地までもう少しというところで、水場を発見。アルプスの伏流水なのか、とっても冷たくて気持ちが良かった。
リンタールに到着
午後3時過ぎに目的地の町、リンタールに入り、ホテルには3時40分頃到着した。
ホテルについて私がすぐにやらなければいけないことは、ウェアの洗濯。荷物を減らすため1着して持って行かなかったので、毎日洗濯する必要があったのだ。
夕食はホテルのレストラン。ドイツ語で書かれたメニューから豚肉のソテーを見つけて注文。アミノ酸と白ワインを補給してスイス一日目を終えた。
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