山の中の坂と強烈な向かい風、そして昼間の暑さ、夜の寒さに苦しめられたブルべ青葉300km。しかし、その悪条件下で制限時間内走行という目標を達成できたことの充実感は何物にも代えがたいものとなった。本記事はその(1)2009/04/11
07:30 あざみ野出発
6時45分・受付、7時ブリーフィング、7時15分車検。これがブルべの朝のスケジュール。自分は恵比寿に住んでいるので、5時20分に家を出て、渋谷から田園都市線で輪行して集合場所に向かった。
少し早めにスタート場所に到着すると、7時スタート組の人たちが集まっていました。その中の何人かの知っている人たちとお話をして過ごします。
お見送りにはあきさんが来てくれました。たまにしか会わない人たちですが、SNSなどで情報交換をしているのでそれぞれの近況を知っているので話が早い。
僕はこの青葉300は始めて。境川のmasaさん制作のマップを改造して持参していたので、それを見ながら経験者たちからさまざまな情報を収集します。境川のmasaさん、yoneさんからの取材で判明したコース上の注意すべき情報は以下の通りでした。
- 富士川沿いの向かい風は強烈
- 本栖みちの上りは長い
- 本栖湖~山中湖は寒い
さて、ブルべカードに記載された順番に出発していきます。僕の前は境川のmasaさんとyoneさん。なんと心強いことでしょう。しかし、彼らの背中を見るのはこれが最後となりました。
09:38 PC1 梶野沢
冒頭にも記しましたが、この日は全国的に晴れの行楽日和。ルートに設定された横浜市内の道は朝からとても混んでいました。コースも複雑で17もの分岐ポイントがあります。郊外のシンプルな道に出るまでは、しばらく集団について行きます。そして、9時38分、PC1に到着。
PC1に到着すると、なんとSNSのメンバーがお出迎えです。朝早くに自宅を出発され、ここまで自走されたようで、ほんとありがとうございます!涙が出るほどうれしかった。
ここでchicorynさんからもコース情報をもらう。
そうね、このコースは沖縄のヤンバルの森が300キロある、って感じかしら by chicoryn
chicorynさんから励ましのお言葉をいただき、さて、ここからは山岳です。まずは牧馬峠です。逆側から上ったことがありますが、激坂ですね。それでもって峠の上には景色も何も無いし、輪っかのついた道をフルブレーキで下るのでいいところがありません。しいて言えばしずかな所かな・・・(^^;
続いて雛鶴峠。今年に入ってからほとんど山岳を走っていなかったので、長いアップダウンの連続が堪えます。自分の体がなぜこんなにも重いのかと、呪いました。先月痛めた腰も何となく重くなってきました。やばい、のっけから時間内完走、危うし!になってきました。
もう、だめ・・・というところで茶屋が出現。お腹は空いていませんでしたが、休む口実に停車します。ここは、なるしま系の山岳トレーニングコースなどで紹介される有名な雛鶴峠の茶屋です。
梶野沢から平均斜度3%の坂を登り切り、峠に到着しました。トンネルの前には桜がひっそりと満開を迎えていました。この桜を見るのは自転車海苔くらいだろうなぁ。
12:13 PC2 都留井倉
雛鶴峠からは下り坂を楽しみました♪(写真なし)そして、12時13分、PC2に到着。やはり、上り坂でヘタレだったため、貯金が30分に減ってしまいました。ここから次のPCまでは86kmもあり、笹子の上りも待っています。タヌキうどんをすすりながら、「時間内完走」の文字が頭の中で霞がかってきました・・・。
PC2からは大月に出て国道20号を走ります。ここも断続的に上り坂。気温もじりじりと上がり、笹子トンネルの手前で24度に達していました。長袖のインナーとサイクルウェアを着用していたので、暑くてたまらなくなり、ウェアを脱いでインナーで走ります(^^;
ついにやってきました。新笹子トンネル。ここは1車線のうえ全長が3キロもあり前半は上り坂なのです。ふつうは避けて通りたいところですが、迂回するルートは1000m上の笹子トンネルしかありません。前照灯・尾灯を点灯させ、いざ進みます。トンネル内は意外と明るかったです。後ろからくるトラックは予想通り怖かったですね。減速してくれる場合もありますが、ギリギリを抜かれていく時は歯を食いしばりました。
甲府に出ると、長い下り坂になります。道幅もあり遠くまで見渡せて気持ち良かったです。自分は坂に弱いですが、体重があるので平地もしくは下り坂、あと向かい風には強いです。時々ロールスロイスみたいなもんなんだな、と思います。重くて遅いけど、いったんスピードに乗ってしまえばぐんぐん進む(^^;
中央高速道路の甲府インターあたりで数名のブルべライダーに追いつき、トレインの最後尾に連結させてもらいました。みなこの先の富士川沿いの向かい風のことは知っていて、言わずもがなで集団走行を続けます。自分も仲間に入れてもらおう、と考えていましたがチェーンはずれで千切れてしまいました・・・orz
そして野牛島西信号から、国道52号線に入ります。中部横断自動車道という高速道路の下の道を走るわけなんですが、これがものすごい向かい風でした。
下り基調の道のはずなのに、ぺダリングしても12~15km/hしか出ないときもありました。平均速度がちっとも上がらず、いよいよ時間内走行は無理か、と考えながら走りました。
それでも必死にクランクを回します。回さないと前に進まないからです。一人で向かい風と闘っていると、いつのまにか後ろに1台ブルべライダーがいました。そして2台でトレインを組み交代しながら30kmほどの向かい風のみちを消化し、PC3に到着しました。
16:57 PC3 富士川ライン
PC3に到着してみると意外なことに貯金が1時間30分に増えていました。自分は坂には弱いが向かい風と平地には強いんだ、やっぱロールスロイスなんだっと一人で納得しました(笑)
この先は補給するところがないので、しっかり食べたほうがいいですよ、と経験者の方に教わりましたが、「まるごとバナナ」でごまかします。胃腸が強くないとブルべは走りれないんだよね、ほんとは。西の山に陽がかかり始めました。いよいよ、山岳の夜間走行です。
走行距離:308.75km
走行時間:19時間(グロス)15時間30分(ネット)
平均速度:19.9km/h
最高速度:62.1km/h
(2)に続く
コメントを残す