鉄道とじてんしゃの小さな旅〜筑波鉄道の廃駅を辿りながらつくばりんりんロードを走る


都心から電車を乗り継いで、茨城県の桜川市にある小さな駅からつくばりんりんロードを走りました。





旧筑波鉄道について

筑波鉄道は1918年(大正7年)に開通し、土浦駅から岩瀬駅までの18駅間を運行していました。最盛期となる1960年ごろには上野駅や日立駅から国鉄が筑波駅まで乗り入れるほど繁栄していましたが、自家用車の普及とともに1987年(昭和62年)に廃線。その後、廃線跡はつくば霞ヶ浦りんりんロードとして生まれ変わりました。

ButuCC, File:Kanto Railway Linemap.svg

JR埼京線、宇都宮線、水戸線で岩瀬駅へ

つくばりんりんロードの起点/終点の岩瀬駅に向かうため、早朝に電車輪行で都心を脱出。

JR水戸線から見える筑波山

渋谷から宇都宮駅まではJR埼京線、宇都宮駅から小山駅まではJR宇都宮線に揺られます。

JR水戸線・大和駅手前の大池

最後は全線単線のJR水戸線で岩瀬駅へ。関東平野を縦と横に移動する約3時間の鉄道旅でした。

岩瀬駅

かつてはこの岩瀬駅より、土浦駅方面へ筑波鉄道筑波線が運行していましたが、1987年(昭和62年に廃線となります。そして、配線を利用したサイクリングロードが作られたわけです。それが、つくばりんりんロードです。

岩瀬駅




つくばりんりんロード

つくばりんりんロードは、正式には「つくば霞ヶ浦りんりんロード」という。旧筑波鉄道廃線跡のつくばりんりんロードのコースに、霞ヶ浦、北浦方面のコースが追加されたもの。コース全長は180kmにもなる。2019年11月に国のナショナルルートにも指定されている。

コース詳細はこちら

岩瀬駅側の始点

つくばりんりんロードを走るのは、6〜7年ぶりだろうか。前回は土浦から岩瀬に走ったので、今回は逆向きに走るわけだ。

北関東自動車道の手前

実際に走ってみると、以前に比べ路面がきれいになっていることに気づく。ナショナルルートに指定されたあと整備したのだろうか。

旧雨引駅

一番目の廃駅に停まってみる。駅名標は無いが、ここは旧雨引駅だ。

廃駅:旧雨引駅

雨引のあたりには一面のそば畑が広がっていた。

そば畑が広がる

東飯田駅

岩瀬駅側から2番目の廃駅、東飯田駅。ホームは雨引駅とは反対側の進行方向左にある。

廃駅:東飯田駅

少し先には、フォトスポットという標識が立っているポイントがあった。サイクリングロードと筑波山がうまく構図できる場所だ。ちなみに山の下のほうが霞んでいるが、霧ではなく野焼きの煙である。

筑波山 撮影ポイント

樺穂駅

3番目の廃駅は、樺穂駅。かつてここには、筑波鉄道とは別の軌道路線が営業していた。

昭和29年頃まで、この駅から石材運搬用の人車鉄道「樺穂興業軌道」が存在したようだ。人車鉄道とは、人が客車や貨車を押す鉄道のこと。駅の東側にある加波山のふもとから樺穂駅までの2.8kmの区間を、人力で花崗岩を運搬していたのだ。

廃駅;樺穂駅(かばほえき)




真壁

4番目の廃駅がある真壁に到着。真壁は江戸時代から明治・大正にかけて、この地方の文化・産業の中心地として栄えたところ。、当時の商家が建てた蔵や門などが歴史的建造物として残っています。サイクリングロードを少し離れ、見学してみました。

真壁・谷田部家
真壁・塚本家
真壁・村井醸造

再びサイクリングロードに復帰したが、うっかり真壁駅を見逃してしまう。。。

常総桃山駅

5番目の廃駅、常総桃山駅。ホームはしっかりと残されているが、一部、家庭菜園のようになっていた。個人の持ち物なんだろうか。

廃駅:常総桃山駅

桜川土浦潮来自転車道は、全長81.3 kmの大規模自転車道。「つくば霞ヶ浦りんりんロード」の一部を構成する路線。

県道505号線 桜川土浦潮来自転車道

紫尾駅

6番目の廃駅、紫尾駅。ここは線路の両側にホームがある相対式ホームだ。ホームに自転車を立て掛けて写真を撮っていると、ウォーキングをしていた高齢の女性グループに声をかけられた。

廃駅:紫尾駅(しいおえき)

「お兄さん、ここにコスモスがきれいに咲いているから一緒に撮ったら?」
「私達ほどじゃないけどね!!」

元気なおばちゃん達だった(笑)

凸凹ゾーン

筑波山が近くに見えてきた。7番目と78番目の廃駅、酒寄駅と上大島はどこにあったかわからなかった。

筑波山

筑波駅

9番目の廃駅は筑波駅。旧筑波鉄道の主要駅であり、営業当時は筑波山の玄関口として観光客で賑わった駅だ。現在は、駅前の敷地がバスターミナル「筑波山口」として利用されている。

廃駅のホームには「つくば霞ヶ浦りんりんロード」の休憩所が設置され、ベンチ、公衆便所、駐輪場、駐車場がある。しかし、普通列車の乗車位置ではなかった部分を使っているようで、当時の面影はないのだとか。

筑波山口

ランチにはまだ早い時間だったが、お腹が空いていたので廃駅・筑波駅近くに行列ができているラーメン屋があったので並んでみた。

かりんとう饅頭

しかし一向に短くならない行列に嫌気がさし、筑波山神社鳥居の先の饅頭屋へ移動する。グーグルマップで確認できた和菓子の沼田屋本店に向かう。かりんとう饅頭は抜群に美味しかった。

北条商店街

饅頭だけで満たされないお腹で走っていると、北条の商店街で補給できそうだったのでサイクリングロードを離れた。

釜揚うどん店あおやま

ビンゴだった。商店街の外れにうどん屋があり、昼飯にありつけた。ここでもサイクリングロードを外れたときに10番目の廃駅・常陸北条駅を見逃した。

八坂神社

直線的だった道が旧に曲がりくねって、突然、小田城跡が現れた。11番目の常陸小田駅はどこに行ったのだろうか?

wikipediaより;

かつての筑波線は、当駅の南側で小田城の本丸部分を斜めに横断していた。廃線後にこの区間は城跡としての保存整備が行われ、「小田城跡歴史ひろば」となったため、この部分の廃線敷は消滅している。サイクリングロードについては、この城跡を西に迂回する経路を取っている。線路・駅舎とも撤去されたがホームは残っている。駅舎跡地は現在「小田城跡歴史ひろば案内所」となっている。

小田城跡

常陸小田駅は「小田城跡歴史ひろば」の中にあるようだった(未確認)

田土部駅

12番目の廃駅は、田土部駅。ホームは片側にひとつだけある1面1線の駅だ。開業当時は無人の駅だったようだ。

廃駅:田土部駅(たどべえき)

サイクリングロードに沿って奇妙な構造物があった。測量に使用するもののようで、比較基線場と書かれていた。GPSで測量を行っているのだとか。

比較基線場

田土部駅のあたりの路面は、かなりきれいになっている。

常陸藤沢駅

12番目の廃駅は、常陸藤沢駅。駅の跡地は、つくば霞ヶ浦りんりんロードの休憩所となっていた。

廃駅:常陸藤沢駅

公衆トイレにもサイクルラックが設置されていた。

よく整備されたサイクリングロードは滑らかで走りやすい。

茨城名物のれんこんが収穫時期を迎えていた。14番目の廃駅・坂田駅はどこにあるかわからなかった。

れんこん畑

15番目の廃駅・虫掛駅。ホームの上には雑草がびっしりと生えていた。ホームの上からは一面のれんこん畑が見えた。

廃駅;虫掛駅





土浦駅

13;35pm 岩瀬駅を出発して4時間ちょっとで土浦に到着。16番目の廃駅・新土浦駅と17編目の廃駅・土浦駅を確認することはできなかった。

土浦駅には、プレイアトレ土浦という大型商業施設があった。ナショナルサイクルルートに指定されたつくば霞ヶ浦りんりんロードのゲートウエイ施設として「日本最大級のサイクリングリゾート」を基本コンセプトにしているようで、星野リゾートのホテルなども入居している。

プレイアトレ土浦 BIKE BASE 「りんりんスクエア土浦」

情報としては知っていたが、実際に見た時に、これは現実だろうか、と目を疑った。なんと、駅直結の商業施設の中をに自転車を持ち込んで買い物や食事ができるのだ。

CYCLING HOTEL BEB5土浦

駅の改札の正面にホテルの入口があって、すぐにチェックインできる。チェックイン後、あるいは宿泊した翌日から180kmmのサイクリングロードを走れる。なんて素晴らしいことだろうか。スイスモビリティのようだ。

自転車を店内に持ち込める

スイスモビリティとはスイスの国家プログラムで、「人力で移動するハイキング、サイクリング、カヌーなどのアクティビティを自由に組み合わせてスイスを楽しもう」というスイスならではの新しい旅のスタイル。鉄道による人や荷物の輸送サービスやユースホステルなどの宿泊施設を連携させることによってシームレスな自転車旅を実現できる優れたシステムだ。

スイスモビリティについて詳しくはこちら

IBARAKI 佐藤酒店

あとは電車に乗って帰るだけなので、酒屋の門打ちで常陸野ビールを。

常陸野ビール だいだいエール

しまなみ海道やつくば霞ヶ浦りんりんロードが、良い成功事例となって、この日本にも新幹線を含む鉄道を使ったサイクルツーリズムが本格的に根づいたらどんなに素晴らしいだろうと、だいだいエールを飲みながら思った。

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