スイス 鉄道と自転車の旅 Day6:(2)ローザンヌへ130km モントルー〜ローザンヌ


総移動距離1,400km。2010年にスイスを自転車と鉄道で旅をしました。Day6は、ツェルマットからローザンヌへ移動。シエレまで鉄道で輪行し、あとはナショナルルート1号という名のサイクリングロードで130km自転車で走行した。(2)は、ローザンヌ湖畔・ラヴォーのブドウ畑の走行記録。(2010/10/07)






day6(2)ムービー


ルート

シヨン城を眺め、モントルーへ

レマン湖は、スイスとフランスの国境。湖の真ん中に国境がある。湖畔をローザンヌへ向けて走ると、対岸にはフレンチアルプスに続く切り立った山系が見えた。

10月7日(木)・Montreux~Lausanne・天気/晴れ 20℃(Montreux/Lausanne)

湖畔の遊歩道では、人々が夕方の散歩を楽しんでいた。なんとも優雅な雰囲気の中、ゆっくりと走っていくと、遊歩道の先にシヨン城が見えてきた。シヨン城は湖面に突き出して建っている。12世紀からあるという古城はベージュ色の外壁とオレンジ色の屋根が、湖面の青色に映えて美しかった。

レマン湖方面に行くならシヨン城を見たい、というのはtecchanのリクエストだったが、城内を見学する時間がなかったのが残念。

シヨン城からは湖畔の幹線9号を走り、モントルーに入った。地元の人たちだろうか、サイクリングを楽しむ人も見かけるようになった。サイクリングジャージを着た年配のご夫婦や、本格的なローディーも、いい天気で気持ち良さそうに走っていた。

モントルーはレマン湖最大の観光地で、毎年6月に行われるジャズ・フェスティバルも有名。道の両側には豪奢なホテルやショップが立ち並ぶ、華やかなリゾート地だった。道幅は狭く交通量も多かったが、バイクレーンがきちんとあり、そう走りにくくはなかった。

フレディ・マーキュリー像

先ほどシヨン城で休憩した場所にcommuterがヘルメットを忘れてしまったというので、取りに戻っている間、マルシェ広場の湖畔に立つフレディ・マーキュリー像に立ち寄って待つことにした。

戻ったcommuterと合流し、モントルーを後にして再び9号を走り出した。緑の多い庭園の中にグランドホテルが点在する道を走り、ヴヴェイに入ると、サイクリングルートはまた、湖畔沿いの遊歩道になった。

チャールズ・チャップリンが没したこの地、遊歩道沿いのレマン湖を見渡す一角には、チャップリンの彫像が建っていた。

湖畔を走っていると、なんともゆったりとした気分になってくる。レマン湖は大きく、湖面は静かだった。

17時30分を回り、陽は大きく傾き始めていた。


ラヴォーのぶどう畑で見た夕日

レマン湖に向かって開けた南斜面にはずっと、ぶどうの段々畑が広がっている。夏の陽光、レマン湖の照り返し、石の斜面が作る影、その温暖な気候と温度差の好条件が重なって、良質なぶどうが育つという。

シャルドンヌからヴィレットへと至るラヴォー地区は、その古くから守られてきた段々畑の景観が、世界遺産となった。このぶどう畑の中を走ることも、今回のサイクリングの目的のひとつだった。

ヴヴェイを過ぎリヴァのあたりで、9号を離れぶどう畑の中の道へ入った。小さな標識がところどころにあったが、そんなものに関係なく、うねうねと続く道に沿って、先頭を行く誰かが選んだ方向に、気ままに走った。

行き止まりあり、降りるのが怖くなるくらいの短い急坂あり、逆に空に続いているような道を登り、ぶどう畑の中を走り回った。今ではコンクリートの舗装になって車も通れるが、昔は馬車や人力で収穫したぶどうを運んだだろう作業路だ。段々畑の中を網の目のように縫って通る道は、思ったよりきつい傾斜だった。

小道の脇には小さなワイナリーやホテル、レストランが点在していた。倉庫の裏には収穫して搾った後のぶどうの皮が山積みになっていて、ワインの香りを感じさせた。ワイナリーにも寄りたかったのだが、もう時間が遅かった。

まだ実をつけたぶどう畑の中の細い道を、汗をかきかきアップダウンを走って高台へ着くと、一面のぶどう畑が見渡せた。眼下にはレマン湖。夕日を浴びて輝くぶどう畑。ツェルマットの山岳地帯の切り立った岩山とは違う、優しい景色だ。

時刻は18時も過ぎ、日没が近くなっていた。マジックアワーがはじまる。

レマン湖の向こうへ沈む夕日。刻々と色を変える空の色。斜面の影が長く伸びるぶどう畑。この時間、ここに居なければ見られない、自由なサイクリングだからこそ得られた素晴らしい光景だった。

それぞれのマジックアワーを楽しんだ我々は、ヴィレットあたりで9号に戻り、最後の目的地であるローザンヌへ向かった。あと10kmほどだ。9号沿いには街路灯があり、ナイトライドでも心配はなかった。順調にプリーを通過し、ローザンヌへ入った。

ローザンヌのユースホステル

ローザンヌのユースホステルに到着したのは、20時前だった。朝のアクシデントで130kmのロングライドになってしまったが、そのおかげで素晴らしい風景に出会えた、充実したサイクリングだった。

6日目の走行距離:130km (累計320km)
6日目の鉄道移動距離:60km (累計695km)


text:shinnx, photo:commuter, tecchan, shinnx

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