観測史上最も暑い夏となった2023年8月。関東ではじてんしゃに乗れないので再び信州・白馬へ。(1)は長野県道76号・長野戸隠線で長野駅から白馬へ走った(2023/8/16)
目次
撮影ポイント付きルートマップ
(1)は下図のグリーンのラインを走行。
コースプロファイルは次のとおり。
区間 | ルート | 距離 | 上昇量 | 下降量 |
長野駅(田町西交差点)〜茂菅大橋 | 国道406号線 | 3.7km | 49m | 1m |
茂菅大橋〜戸隠 | 県道76号線 | 19km | 703m | 136m |
戸隠〜鬼無里 | 県道36号線 | 13.4km | 192m | 510m |
鬼無里〜白馬村 | 国道406号線 | 27.6km | 444m | 433m |
長野県道76号で戸隠へ
関東平野部はじてんしゃに乗るどころか外出さえ控えるほどの酷暑となった8月、少しでも涼しい場所を求めて再び長野県に4日間滞在した。
1日目は東京を遅く出たので長野駅近くに投宿。翌2日目は5時に走り出した。
この日の天気予報は終日曇り。最高気温も30度に届かない。走り出してみるとたしかに涼しい。このまま太陽が出ないことを祈りながら国道406号線を走る。
長野県道76号「長野戸隠線」
国道406号線を郊外へと進むと「茂菅(もすげ)大橋」が現れ、「頼朝山トンネル」手前を左折したら長野県道76号「長野戸隠線」となる。
茂菅大橋からは延々と19kmほどのヒルクライムが続く。
県道76号長野・戸隠線は「戸隠バードライン」「浅川ループライン」などと並んで長野市街地から戸隠高原へとつながる路線。
県道76号長野・戸隠線はとてもクルマの交通量が少ない。戸隠までクルマとほとんど対向しなかった。
山道を上っていくと、ところどころ集落が現れる。
青空はないが、厚い雲が太陽を遮りとても涼しい。りんご畑や棚田が広がる景色を眺めながらマイペースで上っていく。
芋井桜地区
芋井桜地区の端の方に古びたバス停があったので休憩がてら停車。
県道76号線はクルマがほとんど通行しない道だが、地域の方々の生活の足として路線バスが運行しているようだ。故にここは現役のバス停。
気温23.3度の中、快適なヒルクライムが続く。
上ヶ屋地区の南側には据花川が作った深い谷があり、斜面には棚田が作られている。
広瀬地区
広瀬地区に入っても同じような景色が続き、時々緑鮮やかな棚田が姿を現す。
つづら折りの急カーブを曲がった時に、ふと後ろを振り向くと広瀬地区の集落の家々が見えた。
晴れていれば山並みがきれいに見えるだろうが、曇っていたほうが良いという日もあるのだ。
芋井入山地区の影山まで来た。この先に休校中の芋井小学校 第一分校があったようなのだが、うっかり見過ごしてしまった。
ここから進路が北に向く。
戸隠
飯綱高原へと続く県道404号「栃原北郷信濃線」との交差点が現れ、その先は戸隠地区となる。
交差点の先に公衆トイレがあったので寄らせてもらった。建物の壁面に「公衆有線」とあるが、「公衆電話」とは違うのだろうか。調べてみたら、町内限定でつながる有線放送電話のようで、各家庭などに割り振られた番号を押すと相手先につながるみたいだ。無料なんだろうか。
さて、この交差点を過ぎると道は直線の下り坂となる。晴れていれば正面に戸隠連峰が見えたようだが、この日は見えなくても悔しくなかった。涼しい方が嬉しかったのだ。
戸隠松本製麺前の前で停車。
自分は最近干し蕎麦に凝っていて、いろいろなメーカーのものをいただく。戸隠松本製麺のものは、風味がよく美味しいのでよくいただく。直売所があるかと建物に近づいてみたが無さそうだった。
蕎麦の産地として有名な戸隠を訪れたのだから、蕎麦でもいただきたいと思ったが、まだ8時にもなっていない。あきらめて先に進む。
今度はおびなた(製麺所)が現れた。工場直売店あるようなので工場敷地に入ったが、お盆でお休み中だった。DEENの池森さんのそば畑があると表示されていたので見学させてもらった。けっこう大きな畑でびっくり。
県道36号信濃信州新線で鬼無里へ
そば畑を後にして再び走り出す。県道76号線と36号線の交差点は左折。ここから鬼無里までは県道36号 信濃信州新線を走った。
鬼無里地区に入ると下図のようなサインが何度か現れた。マークには「JAPAN ALPS」と表示されている。Japan Alps Cycling Roadを官民が連携して整備しているようだ。ちなみに「鬼無里 旅の駅」は見つけられなかった。
Japan Alps Cycling Road(外部リンク/PDFが表示されます)
大望峠
県道76号線と36号線の交差点から続いた上り道が終わると、大望峠(だいぼうとうげ)となる。
県道76号線と36号線の交差点から170mほどの標高差を克服すると着く。
大望峠は9年ぶりの訪問だが、相変わらず峠からの眺望は素晴らしい。ただ残念ながら、戸隠連峰は雲に隠れて見えなかった。
前回の訪問は2014年の夏。記事はこちら
大望峠からは鬼無里の中心部まで390m下降する。路肩に花が咲いていて癒やされる道だ。
途中、道の脇にポツンと大きな桜の木があったので停車した。この桜の木は高橋のシダレザクラと言い、樹齢300年前後の古木なんだとか。長野市の天然記念物となっている。
鬼無里地区 中心部
午前9時半、大望峠からの長い下りを終え鬼無里の中心部に着く。
鬼無里地区は急峻な山に囲まれた盆地。かつては村だったが、2005年からは長野市鬼無里地区になっている。この地は隣の中条地区同様に鬼の伝説が伝わっている。以下、wikipediaより。
村名の由来は紅葉伝説にあるといわれている。主人公の「紅葉」が妖術をめぐらせたと疑いをかけられ、この地に流刑とされたが、その後に平維茂によって討伐され、「鬼女」がいなくなったことから「鬼無里」となったとされている
wikipedia
アルピコ交通 鬼無里支所を過ぎると「鬼無里」交差点となり、ここからは国道406号線を走る。
おやきのいろは堂
いろは堂でおやきを補給。
2つ注文したら、なぜか3つ提供された。1つは無料サービスとのこと。また、「じてんしゃの人には差し上げています」とステッカーもいただいた。どちらも嬉しいサービスだ。
冷たい蕎麦茶と一緒にいただきながら、おやきを30個ほど実家宛に地方発送してもらった。そうしたら、「たくさんご注文いただきありがとうございます」ともう一つおやきをいただいた。食べきれなかったのでバッグにしまって再び出発。
国道406号線で白馬村へ
さて、お腹も膨れたので最後の峠を目指すことに。
国道406号線で白沢洞門(嶺方峠)を越えれば白馬村だ。
国道406号線はクルマの往来がほとんどない静かな道路。Japan Alps Cycling Roadbのサインが再び現れた。白馬駅まではわずか21kmと表示されている。ただし400m上昇する峠道なのだが。
据花川に沿って狭い谷を上がっていく。途中、右手に奥据花渓谷へと続く「ブナと水芭蕉ライン」との分かれ道があるが、左へ進んだ。
鬼無里一ノ坂まで来ると、鬼無里地区はそろそろ終わり。一旦小川村の北端に入り、峠道の途中で白馬村となる。
白沢洞門(嶺方峠)
つづら折りの峠道を上っていくと、白沢洞門の鬼無里側の出入り口が現れた。
トンネルを抜けると、絶景が広がっているはずなのだが、この日は(も)雲に覆われて視界不良。
なかなか、アルプスの山並みがずらりと並ぶ景色に出会えないものだ。
峠から約380m下降して白馬村白馬町へ。大出公園の展望台もアルプスを望めるビューポイントということだったので行ってみた。曇っていたので景色は期待できなかったがロケハンのつもり。
12時40分、出発して7時間半で白馬村白馬町に到着した。
白馬駅前の足湯にはいって休憩した後、駅前の蕎麦屋でそばをいただきライド終了。
快適な旅路
長野駅から県道76号線で戸隠へ、そして県道36号で鬼無里、国道406号で白馬までのじてんしゃ旅でした。
観測史上最も暑い夏となった2023年8月でしたが、空が雲に覆われた涼しい天気のなか、クルマの少ない道を繋いで快適な旅ができた。
夏の信州白馬へのサイクリング。こんなにも快適なサイクリングとなるとは思ってもみなかった。秋の紅葉の季節も走ってみたい。
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