07:塩の道 千国街道

夏の信州白馬へ再び(2)千国街道〜塩の道

観測史上最も暑い夏となった2023年8月。関東ではじてんしゃに乗れないので再び信州・白馬へ。(2)は千国街道を少しだけ走った(2023/8/17)

撮影ポイント付きルートマップ

(2)は下図のパープルのラインを走行。

千国街道とは

ウィキペディアには次のように記載されている。

千国街道(ちくにかいどう)は、長野県松本市から新潟県糸魚川市に至る日本の街道。

街道名は宿場町の一つである千国宿(現小谷村)から採られた。街道沿いの地名を冠した糸魚川街道(いといがわかいどう)、安曇野街道(あづみのかいどう)、松本街道(まつもとかいどう)等の別名を持つ。

wikipedia

糸魚川から松本城下まで約120kmの千国街道は、またの名を塩の道といわれている。今回は、白馬村と小谷村の一部区間を走ってみた。

千国街道(塩の道)を走る

白馬村の宿を起点に10kmほど北上して戻ってくる往復25km程度の早朝ポタリング。朝飯前の軽い運動だ。

下図は白馬大橋からの眺め。この日もアルプスは雲に隠れて姿を表さなかった。

01:白馬大橋
01:白馬大橋

県道433号千国北城線と千国街道(塩の道)

白馬村北城のあたりから千国街道にアプローチ。このあたりの千国街道は、県道433号千国北城線と重なっているところが多い。

ちなみに下図は重なっていない(千国街道ではない)場所だ。

02:白馬村 落倉
02:白馬村 落倉

マイマップのポイント03まで来ると、千国街道は県道433号千国北城線を一旦離れ、下図の左の楠川方面へ進む。

03:県道433号千倉北城線
03:県道433号千倉北城線

県道を離れると静かな細い道となる。道が曲がっていて旧道の面影が残っている。

千国街道(塩の道)は川沿いに無い

栂池高原スキー場の麓にある民宿外の方に進んでいくと、塩の道らしきものは無くなってしまった。

04:小谷村千国
04:小谷村千国

塩の道は、道路がある平らな場所ではなく山につけられているが、それには理由があるようだ。

「千国街道=塩の道」北部は、大断層、糸魚川ー静岡構造線に沿うように流れる姫川とともに、白馬佐野坂から糸魚川へと道が続いていた。白馬連峰の水を集める急流の姫川は、土石流や鉄砲水などが発生し、周辺住民を苦しめてきた。故に昔の人々は、姫川は渡ることがあっても、川沿いに塩の道を作らなかったのだ。

牛方が寝泊まりした牛方宿

小谷村栂池高原を通る、塩の道は、千国越えと言われていた標高差100mの急坂があった。千国から沓掛までの親坂は、荷を背に負う牛に気遣い、歩きやすいように石を敷き詰めた石畳の塩の道が今でも残っている。

下図は、牛方さんと牛とが宿泊した牛方宿。牛が1階に寝て、牛方は中二階でその様子を見ながら寝ていたという。

05:牛方宿(県宝旧千國家住宅)
05:牛方宿(県宝旧千國家住宅)

この牛方宿は、街道沿いに現存する唯一の建物だ。

05:牛方宿(県宝旧千國家住宅)
05:牛方宿(県宝旧千國家住宅)

前山百体観音

牛方宿で折り返し、栂池高原スキー場の麓に戻ってくると、先ほど見失った塩の道へアクセスできるポイントを見つけた。ここを進めば牛方宿へ行けるようだ。手元のスマートフォンのGoogleマップを見てみると、近くにrelic(遺物)アイコンがあったので寄ってみた。

07:塩の道 千国街道
07:塩の道 千国街道

relic(遺物)アイコンが示していたのは、前山百体観音 。

06:前山百体観音
06:前山百体観音

もともとは千国街道沿いの各所にあったが、明治の新道開通(馬車が通れるように新道を開削)などで現在の地に集められた。百体の名があるが、現存するものは80体余り。石像は、高遠(伊那市高遠)の職人の手によるものだそうだ。美しい。

06:前山百体観音
06:前山百体観音

復路は、再び千国街道を外れ県道433号線を走る。サインに「千国乙」とあるが、「千国甲」という地名もあるようだ。

08:小谷村千国乙
08:小谷村千国乙

松沢に架かる栂池パノラマ橋を渡ると、マイマップのポイント「03:県道433号千倉北城線 」に戻ってきて再び千国街道となる。

09:栂池パノラマ橋
09:栂池パノラマ橋

千国街道をしばらく走り、白馬村北城あたりに神社があった。

千国街道沿いには千国諏訪神社や雨降宮嶺方諏訪神社、霜降宮細野諏訪神社、海ノ口諏訪神社などが点在し諏訪信仰が篤い地域なのだとか。

10:霧降宮切久保諏訪神社
10:霧降宮切久保諏訪神社

切久保諏訪神社からは、またもや千国街道を逸れた道を走る。

11:松川大橋
11:松川大橋

松川に架かる松川大橋からは、アルプスの絶景が見られるはずだが、この日は雲が厚くて見えなかった。

12:松川大橋近くの道
12:松川大橋近くの道

そのまま松川に沿って宿へ戻り、朝のポタリングを終了。25kmを3時間弱かけて走った。

13:MountainSide 白馬
13:MountainSide 白馬

宿に戻り、朝食を作って食べながら窓から見えるアルプスを拝む。どうやら雲は一日取れそうにない感じだった。

13:MountainSide 白馬
13:MountainSide 白馬

早朝の千国街道ポタリング

白馬村から小谷村にかけて千国街道を走ってみた。

千国街道は歴史ある古道。前述したとおり、川沿いの平地ではなく水害を逃れるために山に通っていたので道路に転用されず今に残っている。松本から糸魚川まで120kmつなげて走ってみたいが、一部区間がハイキングルートになっているので、じてんしゃでの走破は難しそうだ。ただ、別の機会に違う区間も走ってみたいと思う。


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